2018年7月12日 最新スパコン技術で暑さから守る!  熊谷スポーツ文化公園のヒートアイランド対策

埼玉県では、ラグビーワールドカップ2019が開催される熊谷スポーツ文化公園を対象に、樹木の植栽など、さまざまなヒートアイランド対策を実施している。

埼玉県環境科学国際センターと国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、JAMSTECが所有するスーパーコンピュータにより詳細な暑熱環境シミュレーションを行った。

このシミュレーションにより、ヒートアイランド対策の具体的な効果を事前に予測し、対策の効果を最大化することに貢献した。

ヒートアイランド対策として、「並木道」「小森のオアシス」「遮熱舗装」を行ったところ、予測通り暑さ指数が大きく改善したり、熱中症リスクが軽減された。

1)対策を実施するエリア(対策領域:約1万5000平方メートル)の気温は対策前と比べ0.7度低下し、特に今回整備する「小森のオアシス」付近の気温は、0.9度低下することが明らかになった。

2)対策領域の暑さ指数は大きく改善し、熱中症で「厳重警戒」又は「危険」となる地点が20%減少することが明らかになった。

3)園路に高木のケヤキを植栽し並木を整備することで、ラグビーワールドカップ2019開催年には、対策領域では、観客の動線の約40%が木かげになり、熱中症のリスクが軽減されることが明らかになった。

4)既存のアスファルト舗装と、対策領域に施工する遮熱舗装の表面温度を比較したところ、日なたで約9度低下することが明らかになった。

5)「小森のオアシス」沿い並木道で、樹木を千鳥に配置した場合と、並行に配置した場合、千鳥配置の方が相対的に5%多くの木かげを創出できることが明らかとなった。この結果に基づき、千鳥配置の植栽が行われた。

 


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