2020年2月27日 春のあんしんネット・新学期一斉行動 青少年のスマホやSNSN安心・安全利用の啓発を

スマートフォンの急速な普及に伴い、無料通話アプリやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、オンラインゲームといったいわゆるソーシャルメディアによって、高い利便性が得られる一方、長時間利用による生活習慣の乱れや不適正な利用によるトラブル、いじめやプライバシー上の問題につながるケースも見られる。

加えて、SNSを通じて小学生が加害者と知り合い誘拐されるなど、SNSを起因とする青少年の犯罪被害が多発している。

こうしたケースを防ぐためにも、未来を担う青少年がさまざまなリスクや対応策を理解した上で、」インターネットを正しく利活用できる環境を整えることが従来にも増して重要となっている。

このような認識の下、文部科学省では関係府省庁とともに、2月から5月の多くの青少年が初めてスマホ、タブレットを手にする春の卒業・進学・新入学の時期に、インターネットのサービスを提供する事業者や学校と連携して、青少年・保護者に対してスマホやSNSの安心・安全な利用のための啓発活動を「春のあんしんネット・新学期一斉行動」として実施。

全国の教育委員会やPTAなどに対し、卒業式・入学式・入学説明会、保護者会、総合的な学習の時間、ホームルームの時間などさまざまな機会を活用し、保護者や児童生徒に対して、インターネットを通じた有害情報の危険性や対応策についての啓発活動を行うとともに、インターネットの安心・安全な利用に関する意識を高め、注意喚起を促すための取組を積極的に推進するよう要請している。

 

家庭内ルールづくりを推奨

スマホやゲーム機については、子供に持たせるか持たせないかの判断を発達段階に応じてきちんとすることが重要。また、メリットとリスクを正しく認識し、「賢く安全に使える」ようにするために親子で話し合った上で、子供の発達段階や知識に応じた家庭におけるルールづくりや、大人と子供が一緒に取り組むことができる環境づくりが大切。

特に、SNSを起因とする犯罪被害が増加していることから、「ネットでしか知らない人」と直接会わない、トラブルを一人で抱え込まないことなど家庭でのルールを考えるとともに、フィルタリングのカスタマイズ機能を使用すれば、有害情報の利用を制限しつつ、SNSを利用することはできるので、SNSの安心・安全な利用について親子で十分話し合うことも大切だろう。

 

発達に応じた情報モラル指導を

学校における携帯電話の取扱いについては、小・中学校への原則持込禁止、高校の校内での使用制限の指針に基づいて適切に児童生徒を指導しているところだが、「ネット上のいじめ」や犯罪被害の予防を含め、スマホの適切な利用について配慮することが必要で、学習指導要領に基づき、各教科において、発達段階に応じた情報モラルに関する指導の重要性が指摘されている。

 

地域における取組の推進

子供たちがSNSを通じた犯罪被害に巻き込まれないために、地域においてもさまざまな場で啓発を実施することが重要だ。

文科省では、保護者を対象とした講座など家庭教育支援の取組、放課後や土曜日における学習・体験活動など、子供たちや保護者が集まるあらゆる機会を活用して、インターネットの安全・安心利用に向けた啓発のための無料講座「e‐ネットキャラバン」や、インターネットやスマホの利用に関しての同省啓発資料「ちょっと待って!スマホ時代のキミたちへ」などの教材を利用しながら、積極的な啓発を求めている。


株式会社官庁通信社
〒101-0041 東京都千代田区神田須田町2-13-14
--総務部--TEL 03-3251-5751 FAX 03-3251-5753
--編集部--TEL 03-3251-5755 FAX 03-3251-5754

Copyright 株式会社官庁通信社 All Rights Reserved.