2017年9月12日 実用新技術講習会及び技術相談会 農業農村整備に関する新技術を専門の研究者が紹介

農研機構農村工学研究部門は、11月1日に東京都文京区の東京大学弥生講堂・一条ホールで「実用新技術講習会及び技術相談会」を開催する。当日は、「SIPのレジリエントな防災・減災機能の強化」に関する研究成果の報告が行われるほか、最近開発された新技術について、開発した研究者がポスターセッション形式(直接対話)で紹介する。

今回の「実用新技術講習会及び技術相談会」は、研究成果の社会への普及促進を図ることを目的に開催される。農業農村整備に携わる国や地方公共団体の行政機関、土地改良関係団体、民間企業(建設会社、設計コンサルタント等)の今後の取り組みに貢献することが期待されている。

 

「レジリエントな防災・減災機能の強化」に関する研究成果の報告

今回は、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で実施中の課題のうち、「レジリエントな防災・減災機能の強化」に関する研究開発成果が報告される。また、現場で活用できる新技術(15テーマ)について、ポスター等でわかりやすく直接対面方式で説明される。さらに、専門の研究者が、現場での技術的課題等について技術相談で対応する予定だ。

参加の申し込みは、10月16日まで農研機構農村工学研究部門技術移転部移転推進室でメール、ファックスにて受け付けている。

 

当日のプログラム

プログラムは、農村工学研究部門長の主催者挨拶で始まり、農林水産省農村振興局設計課長の挨拶、同課施工企画調整室長の「農業農村整備に関する技術開発計画(仮題)」についての情勢報告が予定されている。

続いて技術報告「『SIPレジリエントな防災・減災機能の強化』に関する成果報告」として、農村工学研究部門の堀土構造物ユニット長が「ため池の防災支援システムの開発」、吉迫地域防災ユニット長が「ため池氾濫解析ソフトSIPOND(エスアイポンド)の開発」について説明を行う。

その後、ポスターセッションインデクシングが行われ、ポスターセッションが開始される。開始にあたっては、農村工学研究部門企画管理部長が挨拶を行う予定だ。

■ポスターセッションで取り上げられる研究成果

▽農家が資材を使わず簡単・迅速に施工できる穿孔暗渠「カットドレーン」と小型機「カットドレーンmini」
▽水田の水管理を遠隔・自動制御化する圃場水管理システム
▽圃場と土地改良施設が連携した水管理システム(iDAS)の開発
▽水に含まれているDNAから魚類の生息を推定する方法
▽沿岸域の地下水位時系列観測データの分析による帯水層の透水係数推定手法
▽沿岸域における効率的な深層地下水探査手法
▽小規模土地改良区でも導入できる水利施設管理台帳システム
▽ひずみ測定によるFRPM管の機能診断手法
▽無機系表面被覆工の簡易な中性化深さ測定手法「コアビット法」
▽表面被覆工の各種摩耗計測手法
▽高圧パイプラインの管内圧力変動緩和装置
▽土地改良区等による農業用水中の放射性セシウム濃度の情報共有化技術
▽我がこと防災意識醸成による地域防災力の維持・向上
▽「ため池の防災支援システムの開発」(技術報告①に関するもの)
▽「ため池氾濫解析ソフトSIPONDの開発」(技術報告②に関するもの)


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