2021年12月23日 コロナ病棟に配膳・運搬ロボットを本格導入 月8万円のコスト削減 アイリスオーヤマ

院内で荷物を運ぶ「Servi アイリスエディション」

アイリスオーヤマは15日、ソフトバンクロボティクスが、飲食店やホテル・旅館、小売店などで従業員と共に働くことを目的に開発・製造した配膳・運搬ロボット「Servi(サービィ) アイリスエディション」を、日本医科大学千葉北総病院のコロナ専門病棟に全国の病院施設として初めて本格導入したと発表した。

コロナ専門病棟に立ち入る際は、防護服の着脱が必要になる。そのため、医療現場で働く看護師らにとっては、病室への運搬・搬入作業が大きな身体的・精神的負担となっていた。

今回の取り組みでは、当該ロボット1台を院内のコロナ専門病棟に導入し、薬や備品など物品の運搬で活用した。これにより、職員の感染リスクを低減。さらに、1回あたり15分の運搬作業の回数が少なくなったことで、スタッフから不安が小さくなったとの意見を得た。

同病院で働く看護師の水野雅子氏は、「重症病棟は夜中も色々な物を動かす資器材・物品を運搬する必要があるため、特に夜勤帯はServiに助けられた」とコメント。「夜中も眠らずに働いてくれるというロボットの利点がすごくメリットの部分として出たような状況だ」と説明した。他にも「ただ物を運ぶだけだった時間が、今は違うことができる時間になった」や「状態の良くなった患者さんにコーヒーや氷などを簡単に運べるようになったので、患者さんの欲しいものを時間も選ばずに送ってあげることができたのも非常に良かった」といった感想を述べている。

コスト面では、導入前の試験で看護師の人件費13万8,000円()と防護服などの備品約4万1,375円()をロボットのレンタル料()と差し引くことにより、1ヵ月あたり約8万円()の削減を実現した。

アイリスオーヤマは今後も同病院と連携して、物品の運搬を通常病棟でも検証していく方針。人手不足が深刻な医療業界において、効率的な業務・労働環境改善ソリューションの提案と普及を進めていく考えだ。

 

※コスト試算条件

・「Servi アイリスエディション」の料金は、3年レンタルプランの月額9万9,800円

(1ヵ月の「Servi アイリスエディション」の稼働時間は約69時間)

・同様の労働をした場合の看護師の給与(時給2,000円換算)は月13万8,000円

・防護服など備品代は月約4万1,375円(1回あたり約150円換算)

⇒ 13万8,000円4万1,375円9万9,800円7万9,575円


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