2021年12月21日 「オンラインAコース」を提供 NICT実践的サイバー防御演習CYDER

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、徳田英幸理事長)は、webブラウザを搭載したパソコンとインターネット接続環境を用いる実践的サイバー防御演習CYDER(サイダー)の「オンラインAコース」を提供している。11月初旬にスタートさせたもので、今期は3月初旬まで実施予定。

これまで時間的・地理的要因等により既存の演習への参加が困難であった人も、サイバーインシデント対応を自宅や職場から体験することが可能な点が大きな特徴となっている。

サイバー攻撃が多発し、その手口がますます複雑かつ巧妙になる中で、それに対応できる人材は慢性的に不足している。NICTではこのニーズに応えるためにCYDERの集合演習を提供してきた。

しかし、会場に集合する形式の演習では、会場が遠い、開催日に都合が付かないといった時間的・地理的要因で参加が困難な人に対し、より参加しやすい方法の提供が課題となっていた。また、グループワークを行う集合演習と併せて、自分のペースで取り組むことができる個人学習用の演習を求める声も寄せられていた。

こうした状況を踏まえ、「いつでも」「どこからでも」受講が可能で、個人のペースで学習できる「オンラインAコース」を新たに開発し、提供を開始した。「オンラインAコース」は「集合演習Aコース」のシナリオを個人学習向けに最適化したもので、自習形式でありながら、相応の学習効果が得られるように設計されている。同時に、グループメンバーと協調しながら課題に取り組む集合演習と両方受講することで、相乗効果が得られ、一層理解が深まるように設計されている。

CYDERオンラインAコースの特徴は、1)受講者の都合や学習ペースに合わせて受講が可能、2)webブラウザのみで演習が完結、3)仮想演習端末にアクセスして実機演習を実施の3点がある。

 

特徴①

受講者の都合や学習ペースに合わせて受講が可能=従来、時間的・地理的要因等の理由で演習参加をあきらめていた人々に対し、新たな選択肢と利便性を提供する。また、個人学習向けのコースであり、受講者のペースで課題を進めることが可能。

 

特徴②

webブラウザのみで演習が完結=用意するものは、webブラウザを搭載した自身所有や職場支給のパソコンとインターネット接続環境のみ。充実した講義資料に加え、講師による課題実施前の説明動画と課題実施後の解説動画で学習者をサポートしている。章ごとに用意された課題に解答することで、短時間で理解を深め、知識を定着させることができる。

 

特徴③

仮想演習端末にアクセスして実機演習を実施=webブラウザ上に、「演習端末」の画面が表示され、インシデント発生の原因調査やログ解析等を実際に体験できる。手元のパソコンに特別なソフトウェアのインストールは不要。Webブラウザを通じて実機を操作し、一通りのインシデント対応を体験することで、サイバー攻撃に対する平時からの備えや外部業者への対応依頼の際に、どのような情報を提供すればよいのか、どれくらい時間を要するものなのか等をオンラインで実践的に学べる。


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