2019年1月11日 WHILL、自動運転システムを正式発表 公道での実用化、2020年にも

「世界中の歩道領域で新しい移動のスタイルを生み出していく」と宣言した。高齢者や障害者などの自由度を飛躍的に高め、現場のコストや負担は大幅に抑制していく構想を描いている。

パーソナルモビリティ「WHILL」を手掛けるWHILLが7日、これまで開発を進めてきた自動運転システムを正式に発表した。周囲を見渡すステレオカメラやセンサなどを搭載。歩くことが難しい人の主体的な行動を後押しし、車体の運搬・回収・整列もオートで行う設計となっている。

8日からラスベガスで開催されている世界最大級の家電見本市「CES 2019」に出展している。昨年から注力しているMaaS(※)事業の国際的な展開につなげる計画。当面は空港やショッピングモール、スタジアム、テーマパーク、観光地、病院・施設などでの普及を図る。高齢化や人手不足に伴うニーズの拡大を見据え、2020年をメドに公道での実用化も目指す。

※ MaaS
Mobility as A service。移動手段の乗り物を買って所有するのではなく、サービスとして利用する形を指す。カーシェアやライドシェアなどが身近でイメージしやすい。自動運転や人工知能(AI)、オープンデータなどをかけ合わせ、従来型の交通・移動手段にシェアリングサービスも統合して次世代のよりスマートな交通システムを生み出そうという動きを言う。

 

■「ラストワンマイルをつなぐ」

「私たちは『WHILL』を誰もがインフラのように当たり前に使えるサービスとして構築したい」

代表取締役兼CEOの杉江理氏は公式サイトでそう説明した。そのうえで、今後について以下のように語っている。

「MaaS事業において、目的地までの数キロメートル、ラストワンマイルをつなぐ、だれもが安全に乗れるインフラは、まだ存在していません。WHILLはそこで、『最後の1ピース』としての役割を果たし、すべての人の移動をシームレスに繋ぎ、歩道領域の移動にイノベーションを起こします」

現在、オランダのスキポール空港やイギリスのヒースロー空港、アメリカのラガーディア空港などでの導入に向けて関係各社と協議を進めている。国内でのシェアリング事業などの展開についても、「様々なパートナー企業と一緒に協創による最適なソリューションを生み出す」。WHILLは昨年12月、小田急電鉄やタイムズ24、ドコモ・バイクシェアなどと連携していくことで既に合意している。

WHILLが創業したのは2012年。高機能で洗練されたデザインの「WHILL Model A」を2014年に発売し、大きな注目を集めた。2017年にはよりコンパクトで低価格な「WHILL Model C」を売り出している。昨秋からMaaS事業に本格参入。「年齢や障害の有無に関わらず、だれもが乗れて、だれもが乗りたくなる、ラストワンマイルのための新しい移動手段」の創造に力を入れている。

 

 

自動運転WHILL(プロトタイプ)


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