2019年9月2日 高齢者の便秘リスク低減 乳酸菌含む乳製品摂取と定期的な運動で

1)乳酸菌ラクトバチルス カゼイ シロタ株(L.カゼイ・シロタ株)を含む乳製品の摂取頻度が高いほど便秘になるリスクが低く、糞便中の乳酸菌数が多い、2)1日7000歩以上歩く高齢者は便秘になるリスクが低い、3)L.カゼイ・シロタ株を含む乳製品の高頻度の摂取と適度な運動の組み合わせは便秘リスクの低減に効果的―。

(株)ヤクルト本社と東京都健康長寿医療センター研究所が群馬県吾妻郡中之条町在住の高齢者を対象に実施した疫学的調査で、乳製品の摂取頻度と日常的な身体活動が便秘リスクを低減させることが明らかになった。

 

便秘は大腸がん発症リスクも

L.カゼイ・シロタ株を含む乳製品は、ヒトでの臨床研究により整腸効果を示すことが報告されている。しかし、日常生活を含む一般住民を対象とした疫学調査においては、L.カゼイ・シロタ株を含む乳製品の摂取が排便状況に与える影響は十分に検討されていなかった。便秘は高齢者で増加することが報告されているが、生活の質を低下させるだけでなく、腸内菌叢が乱れて腸内腐敗産物の産生が高まることで、大腸がん発症のリスクを高めることも懸念されている。

便秘の改善には、食生活や身体活動など、生活習慣の見直しが効果的であると言われていることから、今回、中之条町に在住の高齢者を対象として、L.カゼイ・シロタ株を含む乳製品の摂取頻度および身体活動量と便秘リスクとの関係を検証した。

調査によると、L.カゼイ・シロタ株を含む乳製品の摂取頻度をもとに週0‐2日群(204人)、週3‐5日群(54人)および週6‐7日群(80人)の3群に分けたところ、各郡の便秘者の割合はそれぞれ14.2%、9.3%、8.8%だった。L.カゼイ・シロタ株を含む乳製品の摂取頻度が高いほど便秘リスクは低くなることが認められた。週0‐2日群の便秘リスクを1としたときの週6‐7日群のリスクは0.382と有意に低い値を示した。

糞便中の乳酸桿菌の菌数およびL.カゼイ・シロタ株が属するラクトバチルス カゼイ サブグループの菌数は、L.カゼイ・シロタ株を含む乳製品の摂取頻度が高いほど菌数が多くなり、週0‐2日群に比べて、週3‐5日群及び週6‐7日群の各菌数が有意に高値を示した。また、週6‐7日群のラクトバチルス カゼイ サブグループ菌数は、週3‐5日群に比べても、有意に高値を示した。

 

週6‐7日摂取し1日7000歩歩行

解析対象者338人をL.カゼイ・シロタ株を含む乳製品摂取頻度(週0‐2日、週3‐5日および週6‐7日)と身体活動(1日7000歩未満および7000歩以上)を組み合わせた6群に群分けし、便秘リスクを比較したところ、L.カゼイ・シロタ株を含む乳製品の摂取頻度が高く、1日7000歩以上の群では便秘リスクが引く値を示した。乳製品を週0‐2日摂取かつ1日7000歩未満群のオッズを1とした時、週6‐7日摂取かつ1日7000歩以上群のオッズ比は0.121となり、有意に低い値を示した。

今回の調査では、L.カゼイ・シロタ株を含む乳製品を週6日以上摂取し、1日7000歩以上歩くと高齢者の便秘リスクの低減に効果的である可能性が示された。

ヤクルト本社などは、これまでの中之条町における調査で得られた乳製品の習慣的摂取による高血圧発症リスクの低減、今回の知見に引き続き、乳製品の摂取による新たな可能性を追究していく。


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