2020年6月3日 高潮・高波・防風リスクを低減 近年の台風被害等踏まえた港湾の防災・減災対策

国土交通省は、近年の自然災害の頻発化・激甚化を踏まえ、「自助」「共助」「公助」一体となった総合的な防災・減災対策について、有識者委員会で最終とりまとめを行うとともに、「港湾の事業継続計画(港湾BCP)策定ガイドライン」(改訂版)を策定した。今後は、このとりまとめに基づき、高波・高潮対策としての施設嵩上げや、台風接近前の直前予防対策など必要な施策を講じ、港湾における高潮・高波・暴風リスクの低減や、基幹的海上交通ネットワーク機能の維持に資することで、国民の安全・安心で豊かな暮らしの実現に貢献していく方針だ。

最終とりまとめでは、国民の安全・安心で豊かな暮らしを支える基幹的海上交通ネットワーク機能を維持し、経済活動を支えるサプライチェーンへの影響を最低限に抑制するため、広範囲への浸水、船舶衝突による橋梁等の破損、暴風等によるコンテナ等の飛散、万全の事前対策や迅速な復旧を可能とする関係者との情報共有等、複合災害や巨大災害への対応等に対し、ソフト・ハード一体となった総合的な防災・減災対策を講じることを提言。

このうち、広範囲への浸水では、設計に用いる波浪を最新の知見で更新し、主要な施設に対する耐波性能を照査や重要かつ緊急性の高い施設や地盤の嵩上げ・補強を実施することなどを求めている。

船舶衝突による橋りょう等への破損では、被害軽減のための防衛設備の設置や関連する基準等の整備などを提言している。

万全の事前対策や迅速な復旧を可能とする関係者との情報共有等では、脆弱箇所を把握した上での直前対策や復旧時の海上アクセスルートを考慮した港湾BCP等の策定などを求めている。

 

 ガイドライン(改訂版)

今回策定した「港湾の事業継続計画策定ガイドライン」(改訂版)は、平成30年台風第21号、令和元年房総半島台風等に伴う高塩・高波・防風による港湾への被害を踏まえたもの。被害軽減に資する直前予防対応の概念などを盛り込んでいる。

具体的には、港湾BCPに直前予防対応の考えを位置付けている。

また、台風等による高潮・防風等への対応として、重要度を考慮した直前予防対応の概念を追加したほか、現場作業員の非難するタイミングや避難場所を位置付けている。

港湾内の脆弱箇所等の抽出・周知においては、港湾内の脆弱性の箇所を整理し、関係者や国民に広く周知し、控除だけでなく次女、共助を促すことなどをあげている。

復旧・復興活動支援の事前整理では、応急復旧素材などの海上輸送ルートの位置付け、背後の重要物流道路や防災拠点と連携した緊急物資等の輸送機能の検討などを求めている。

このほか、複合災害(マルチハザード)や巨大災害等により港湾機能が停止した場合への対応について、複合災害や巨大災害等のシナリオを想定することとしている(検討に当たっては、リスクマッピング等を用いてリスクの分析・評価を実施)。


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