2019年9月26日 膨大な楽曲から好みの1曲を選択 産総研が企業と音楽発掘サービスを開発

国立研究開発法人産業技術総合研究所の研究グループは、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社と共同で、音楽印象分析技術や音楽推薦技術を用いることで膨大な楽曲の中から視聴者が興味のある楽曲を見つけることができる音楽発掘サービス「Kiite(キイテ)」を開発した。クリンプトンは、札幌市に本社を置く音楽、効果音などの音に関連する製品販売企業。キイテは無料で利用できるサービスとしてクリプトンが運営し、8月30日に一般に公開した。

キイテは、歌声合成技術による歌唱を含む膨大な楽曲(動画共有サービスによってインターネット上で公開されている約30万曲の音楽動画)を、〝軽快〟〝激しい〟などの自動分析された音楽の印象で視聴者が絞り込み、自動検出されたサビ区間を効率よく試聴することで、次々と新たな楽曲に出会うことができるサービス。こうして発掘した好みの楽曲をプレイリストにボタン一押しで手軽に登録すると、お気に入りの楽曲が繰り返し鑑賞しやすくなるとともに、他の視聴者とも共有できる。

また、音楽推薦エンジンが各視聴者の再生履歴やプレイリスト、楽曲の音響信号の自動解析結果などに基づいて日々自動生成する「お勧め楽曲のプレイリスト」を聴けば、幅広い音楽を楽しめる。さらに、視聴者自身が音楽推薦エンジンをカスタマイズして複数保存でき、気分に応じて使い分けられる高度な機能も備えている。

歌声合成ソフトウェア「初音ミク」が発売されたのは2007年8月。以降、アマチュアやプロを問わずさまざまなアーティストの貢献によって、合成された歌声がメインボーカルの楽曲(音楽動画)が動画共有サービスなどを中心に30万曲以上公開され、日々増え続けている。

視聴者も、好きな楽曲を見つけて聴いたり、それを他の人々に紹介して広めたりすることによって、この音楽文化の発展に貢献してきた。しかし、膨大な楽曲の中から視聴者が好みの楽曲を見つけ出すことは容易でなく、その結果、新たな楽曲が公開されても、それが潜在的に好きなはずの視聴者に気づいてもらえずに埋もれてしまうことが多い。このことはアーティストにとっても視聴者にとっても損失であり、歌声合成を使用しているかどうかに関わらずメディアコンテンツ全般に共通の問題となっている。

こうした問題を解決するには、膨大な楽曲の中から好みの楽曲を探して出会う『音楽発掘』に焦点を当てて、従来の受動的・個人的な音楽鑑賞だけでなく、より能動的・社会的な音楽発掘を可能にするサービスが必要となる。従来の多くの音楽視聴サービスでは、視聴者が再生する楽曲を指定するために、タイトルやアーティスト名、ジャンルなどのテキスト情報に基づく楽曲検索や、人気ランキング、プレイリスト、音楽推薦に基づく楽曲一覧表示などの手段が提供されてきた。しかし、視聴者が楽曲を鑑賞する機能が中心で、音楽発掘のための機能が不十分だった。

クリプトンと産総研は、好みの楽曲を見つけて紹介する視聴者の音楽への関心や音楽発掘活動と、産総研の音楽印象分析・音楽推薦などの音楽情報処理技術の力を結びつけた新たな音楽発掘サービスを開発。「楽曲を探す楽しさ」「楽曲に出会う喜び」を体験しやすくすることで、視聴者の音楽体験をより豊かにするとともに、アーティストにとっても楽曲を潜在的な視聴者に届けやすくなることを目指している。

クリプトンと産総研は、今後も引き続き両者で共同開発を進め、キイテの機能を向上させて利便性を高める方針。また、キイテの開発で培った技術を、他のメディアコンテンツを対象としたサービスなど、さまざまな応用に展開することとしている。


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