2018年3月1日 新たな利用者負担制度の検討素案 都市鉄道の利用者ニーズ高度化に対応した施設整備

国土交通省はこのほど、昨年7月に設置した「都市鉄道における利用者ニーズの高度化等に対応した施設整備促進に関する検討会」の方向性に関する中間とりまとめを行った。会合では、バリアフリー設備の整備等、利用者ニーズの高度化に対応した施設整備を迅速に行うことができるよう、受益者負担の観点から新たな費用負担のあり方などを議論。新設するバリアフリー施設の整備に関する新たな利用者負担の仕組みの素案を示すとともに、関係者の主な意見等を紹介している。今後は、最終とりまとめに向けて、利用者らから幅広く意見を聴取し、適切に反映したうえで実務的な検討に取りかかっていく予定だ。

これまでバリアフリー化は補助制度(国・地方公共団体・鉄道事業者の三社の負担)等により着実に進捗しているが、国・地方の財政は厳しい状況にある中、昨年2月にはユニバーサルデザイン2020行動計画が決定されるなど、共生社会の実現、超高齢化社会への対応、観光先進国の実現など様々な観点から、より高い水準のバリアフリー化への社会的要請や利用者ニーズが高まっている。

また、人口減少により長期的には運賃収入の拡大が見込めず、老朽化した車両や施設の更新等を含む様々な投資が求められている中で、直接収益に結びつかないバリアフリー化を企業努力の中で進める場合、利用者ニーズへの迅速な対応が困難な場合がある。

利用者による費用の負担についての関係者の主な意見等として、鉄道事業者・有識者からは、「利用者負担を求める場合、お客様の公平感・納得感を得ることが重要」や「バリアフリー化の受益は設備の利用者に限られるとの意見がある一方、日常的に利用しなくても、例えば重い荷物を持っているときや高齢になった際に利用できるなど、受益の範囲を広くとらえるべき」などがあげられている。

これに対し、消費者団体からは、利用者負担の導入について一定の理解がある一方で、利用者への目的・負担の見える化を行い、納得感を得る必要があるとの指摘があった。

これらの意見等を踏まえた検討素案として、対象設備について、例えば複数ルートや乗り換えルートの段差解消、エレベーターの容量の拡大、エスカレーター・ホームドアの一層の普及等について対象とする方向で検討することとした。また、対象旅客について、具体的な範囲は、利用者の納得感、技術的な課題、運賃・料金体系との整合性に留意して今後検討することとしている。

検討素案に対する関係者の主な意見として、制度の導入について、合理的に受益が想定される範囲で負担を求める方向性は妥当とする一方、どのような受益が誰にあるのかについての説明の仕方や、負担を求める金額が重要との意見もあった。また、利用者も応分の負担をすべきであり、方向性はよいとする一方で、利用者が負担を納得できる意義・説明が重要との指摘もあった。

今後の検討の方向性・主な検討課題としては、1ルートの段差解消等の従来のアリアフリー化について、引き続き現行の補助制度等により整備を推進する方向で検討することとした。また、利用者全体のより一層安全で快適な移動に資する高度なバリアフリー化については、利用者負担について更なる検討が必要と指摘している。


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