2018年2月8日 小児がん患児の口腔内ケア 順天堂大が民間企業と共同研究を実施

順天堂大学(東京都文京区、新井 一学長)と(株)Temari(東京都新宿区、歌野真理代表取締役)は、小児がん患児の口腔内ケアに関する共同研究を実施する。治療の副作用により口内炎や虫歯といった症状が小児がん患児でみられることなどを踏まえて行うもの。普段使用している歯ブラシに直接装着し、専用のアプリを用いることで、子どもがゲーム感覚で楽しみながら歯磨きを学ぶことができるウェアラブルデバイス『シャカシャカぶらしキット』を用いた研究を展開。歯ブラシに装着したデバイスがキャッチした歯ブラシの動きの情報をアプリでデータ化(視覚化・分析)し、子どもにより的確に正しい歯磨き指導をすることが可能となる。

 

求められる適切な口腔内ケア

小児がん患児への集約的治療により、救命率は大きく向上したが、集約的治療に伴う副作用により、治療継続に難渋するケースも少なくない。その一つとして、適切な口腔内ケアの欠如による口内炎の発症があげられる。

また、小児がん患児への適切な口腔内ケアの欠如は、虫歯、歯の変色、歯根の発達不足、さらには口腔内細菌叢や腸内細菌叢にまで影響し、さまざまな副作用を引き起こすと考えられている。しかし、小児にとって、正しい歯磨きの習慣化は困難を伴い、適切な口腔内ケアがなされていないのが現状。

そこで、順天堂大と(株)Temariは、ウェアラブルデバイス『シャカシャカぶらしキット』の小児がん患児治療への導入を中心とした口腔内ケアに関する共同研究を実施する。

 

ゲーム感覚で正しい歯磨きを学習

『シャカシャカぶらしキット』は、(株)Temariが開発したウェアラブルデバイス。小児が普段使用する歯ブラシに装着し、歯磨きをモニタリングでき、専用のアプリと連携し、ゲーム感覚で楽しみながら正しい歯磨きを学ぶことができる。

さらに、キャッチした歯ブラシの動きをアプリがデータ化(視覚化・分析)し、歯磨きの指導・サポートをより正確に行うことが可能となり、口腔内ケアの大幅な改善が期待できる。

また、小児がん患児に適切な口腔内ケアを定着させ、口腔内細菌叢がどのような変化をもたらすかを測定・分析し、さらには腸内細菌叢とどのような関連性を有し、どのような効果が生じるのかを解明することで、集約的治療から生じる副作用のメカニズムの解明、将来の2次がん発生の予防の実現を目指す。

共同研究のスタートに当たり、順大大学院医学研究科小児外科・小児泌尿生殖器外科学講座の山髙篤行教授は「これまでの治療医学を中心とした医療から、健康実現に何が必要かを患児とその家族とともに考えながら進める予防医学への移行は、これからの日本の医療に欠かすことのできない変化」であると指摘。その上で、「しかしながら、この転換には科学的根拠が重要です。今回の共同研究を通して、この根拠を示すことが我々大学病院の責務であり、社会貢献に大きく繋がると考えております」と意欲を示している。

またtemariの歌野代表取締役は、「今回の共同研究は、辛い闘病生活を送る子供たちの環境を楽しく温かいものへと変え、それにより患児とその家族、医療関係者双方にとってのより良い環境が実現することを狙いとしています」とコメント。また、「共同研究をすることで得られる医療機関からのリアルな声や科学的データを商品・サービスの改善や開発に活かし、当社が目指す〝家庭におけるクオリティ・オブ・ライフの向上〟、ひいては、家庭や国の医療費削減・軽減の実現にも繋げたいと考えております」と抱負を語っている。


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