2022年6月6日 学部再編と理系女子の活躍促進を要請 末松文科大臣が教育未来創造会議第一次提言受け

内閣総理大臣を議長とし、文部科学大臣が議長代理を務める教育未来創造会議において、去る5月10日(火)、「我が国の未来をけん引する大学等と社会の在り方について(第一次提言)」が取りまとめられたことを受け、末松信介文科大臣は同24日、1)理系学部等の抜本的な拡充、2)理系女子が活躍できる社会の構築などに取り組む決意を表明した。保護者をはじめ大学や産業界などに理解・協力を求める声明を発表した。

教育未来創造会議の提言は、わが国の現状や人材育成を取り巻く課題を踏まえ、基本理念、在りたい社会像、目指したい人材育成の在り方を整理した上で、①未来を支える人材を育む大学等の機能強化、②新たな時代に対応する学びの支援の充実、③学び直し(リカレント教育)を促進するための環境整備に特に焦点を当てて、今後取り組むべき具体的方策を取りまとめた。

末松大臣は、「この提言を実現するため、これからの大学は大きく構造転換することとなります。そして、未来の社会を担う方々が、それぞれの資質や能力を開花させ、社会で活躍できるようになるための学びの場を、産官学が一体となり作り上げていきます」と提言の意義を強調している。

わが国の初等中等教育は世界トップレベル。特に理数系の学力に関しては、国際的な学力調査において、義務教育終了段階の児童・生徒らの数学的リテラシーや科学的リテラシーが世界トップレベルであることが示されている。具体的には、高等学校1年次の時点で、約4割の子供が比較的高い数学的リテラシー及び科学的リテラシーを有しているとされている。

しかし、多くの子供たちが高い理数系の学力を有していながら、高校における文系・理系の選択で理系を選択する子供は約2割に落ち込む。とりわけ女子生徒は、理数リテラシーが男子生徒と大きな差が見られないにもかかわらず、理系を選択する割合は男子27%に対して女子16%となっている。

さらに、大学進学の時点では、理工系学部への進学割合はOECD平均の27%に対して日本は17%にとどまる。男女格差も顕著で、理工系を専攻する大学学部段階の学生は、男性が28%に対して女性はわずか7%にすぎない。

初中教育段階で高い資質・能力が育成されながらも、大学でその資質・能力を更に伸長させるための環境が十分に整えられていない。これは、高校段階での理系離れや、社会全体に通底する男女の違いに基づく先入観、目まぐるしい社会変容に必ずしも追走しきれていない大学の構造など、様々な要因が複雑に絡み合っていることに起因する。一朝一夕に解決できるものではないが、子供たちの未来、わが国の未来を切り拓くためには、大学を起点にして大胆に構造転換を図ることが必要だろう。

このような課題に対応するため、教育未来創造会議「第一次提言」では、実に多岐にわたる改革事項があげられている。特に、・現状では大きく不足している、理系の学修を行うための大学の受け皿の抜本的な拡充、・とりわけ女性が理系分野で大きく活躍できる社会の構築について、大学の関係者のみならず、今後大学での学びを志す子供たちや、子供たちを支える保護者、進路の選択に助力する教職員、大学で真剣に学び資質・能力を伸ばし活躍する場となる企業の理解が必須だ。

末松大臣は、「5年後、10年後に向けて大学が大きく変わっていきます。現在35%にとどまっている自然科学分野を専攻する学生の割合を5割程度まで引き上げることを目指します。入試も変わり、文系・理系の区別なく広く深い学びが評価されるようになります。また、学生の皆さんが安心して学びに注力できるよう、経済的な支援を含めてきめ細かな支援を行います」と今後の文教行政の方向性を示し、その上で、「特に女子生徒の皆さん。これからの時代、女性が能力を発揮して活躍できる分野は限りなく広がっています。理系は〝男性の職場〟といった固定観念はなくなっていきます。大学でも自分自身が興味を持てる分野、得意な分野を徹底的に追求し、自らの可能性を広げていってください」と呼びかけた。

また、「大学には、文理横断的な入学者選抜に転換するよう強く促していきます。高校においても早期から文系・理系に分ける〝文理分断〟教育から脱却し、文系・理系の枠を超えた学びにより、生徒の可能性の芽を大きく育むことをお願いいたします。学校における男女の違いに基づく先入観を徹底的に排除しましょう」と訴えた。


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