介護職のイメージの改善に向けて魅力発信の活動を展開している「KAiGO PRiDE」は、新たなプロジェクトを実施するための費用をクラウドファンディングで募っている。目標額は60万円。
クリエイティブの力で介護の魅力と真実の姿を映し出し、社会に届くように投げかけていく − 。
これが「KAiGOPRiDE」の取り組みだ。始まったのは2019年。世界的な映像クリエイターのマンジョット・ベディ氏、日本介護福祉士会会長(当時)の石本淳也氏らが中心となり、「介護の仕事はカッコいい」などの旗印のもとで立ち上げた。
今回のクラウドファンディングにあたっては、以下のメッセージを発信している。
「大切で責任がある仕事のはずなのに、日本の社会から見た介護職のイメージは、残念ながらネガティヴなものが多いのが現状です。そして、そのイメージが先行することで介護人材不足という大きな社会課題につながっています。誰にでもできる仕事に見られている中で、介護職自身が自分たちの仕事にプライドとセルフリスペクトを感じにくいという一面も持っています」
今回の新たなプロジェクトでは、親子で共に介護職に就く10組を被写体としたポートレート写真を撮影。それを作品として仕上げ、5月8日の母の日に富山市で展示イベントを開催する。
介護の魅力を新しい切り口で描くことで、若年層が介護を知るきっかけの1つを創出する狙い。親子に焦点を当てた理由については、次のように説明されている。
「親が介護職で、というのは介護の道を志した理由として多く聞かれる言葉。〝世代を超えて就きたい仕事としての魅力〟と〝親子で同じ道に進んだという誇り〟を、クリエイティブの力で見える形にしていきたい」
主催する石本氏は、「親子2代で介護職。そんな素晴らしい方々の魅力を富山から全国へ発信したい」と意気込む。併せて、「介護職に対する理解や印象を変化させたい。イメージ向上だけで人材不足などの社会課題を解消できるとは思っていないが、できることを1つでも多くしたい。皆さんの力強い後押しをお願い致します」と呼びかけている。
このプロジェクトは、ソーシャルグッド活動として外部資金がない形で企画・運営されるもの。クラウドファンディングで集まったお金は、全て展示イベントの運営費として活用される。支援の募集は今月11日まで。